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1章 身近な生物の観察

(1)身近な植物
日当たりがいい場所には,たくさんの種類の植物が生えます。人がよく通る場所は,土が固くなるので,背が低く,葉が広がり,根が発達した植物が生えます。例えば,タンポポオオバコスズメノカタビラなどがあります。
人が通らない場所は,土がやわらかいので,背の高い植物が生えます。例えば,ススキヒメジョオンブタクサなどがあります。
日かげの場所には,湿気が多いためゼニゴケなどのコケ類の植物が生えています。
これらの植物をスケッチする方法は,背景はかかずに,目的とするものだけを対象にします。をつけたり線を二重にしてはいけません。

(2)水中の小さな生物の観察
水中の小さな生物は肉眼で見ることができないものがほとんどです。なので,顕微鏡を使って観察します。
顕微鏡の使い方は次のようになります。
① 水平直射日光が当たらない場所で観察する
② 接眼レンズをのぞきながら,反射鏡で光の調節をする
③ プレパラートをステージにのせて,横から見ながらプレパラートと対物レンズを近づける
➃ 接眼レンズをのぞきながら対物レンズをプレパラートから遠ざけてピントを合わす
プレパラートは,スライドガラスに観察するものをのせて水を1滴落とします。上からカバーガラスをかけて気泡が入らないようにします。

2章 花のつくりとそのはたらき 入試出題No.5!

(1)花のつくり
花は内側から順に,めしべおしべ花弁がくの4つの部分からできています。
めしべは花の中心にあり,先端部のふくらんだ部分の柱頭,支えとなる花柱,胚珠をふくんだ子房の3つの部分からできています。
めしべのまわりを数本で取り囲んでいるおしべは,先端にやくという花粉が入った袋があります。
花弁は花びらともいい,花粉を運んでもらうために昆虫類を引き寄せるはたらきがあります。
花のいちばん外側にあるがくは,花を保護する役割があります。

(2)花のはたらき
花は種子をつくり,子孫をふやしています。花粉がめしべの柱頭につくことを受粉といい,それから間もなくすると,めしべの根もとの子房果実になり,その内部で胚珠種子になります。
花を咲かせ,種子をつくる植物を種子植物といいます。種子植物には,胚珠が子房におおわれている被子植物と,胚珠がむき出しにになっている裸子植物があります。例えば,裸子植物にはイチョウ,ソテツ,マツなどがあります。

3章 植物のなかま分け 入試出題No.6

(1)種子植物の種類
種子植物は被子植物裸子植物に分けることができます。被子植物は,さらに子葉が2枚出る双子葉類と子葉が1枚出る単子葉類があります。タンポポアブラナなどのような双子葉類の根は主根と側根,葉は網目状の葉脈に,茎の維管束は輪状に,トウモロコシイネなどのような単子葉類の根はひげ根,葉は平行の葉脈に,茎の維管束はちらばっています。
維管束は,水や水の溶けた養分が通る道管と糖などの栄養分が通る師管が集まったまとまりです。
葉では,光エネルギーを利用して葉緑体光合成を行います。 双子葉類は,アブラナやサクラなどのように花弁が1枚ずつ離れる離弁花類,アサガオやツツジなどのように花弁がくっついている合弁花類があります。

(2)種子をつくらない植物
コケ植物とシダ植物は,花を咲かせることも種子をつくることもありませんので,光合成をして養分を補っています。
ワラビやゼンマイなどのシダ植物は種子植物と同じように根と葉の区別があります。葉の裏側には胞子のうがあり,そこで胞子をつくり子孫をふやしています。胞子は湿り気の多い場所に落ちると前葉体になり,新しいシダ植物になります。
ゼニゴケとスギゴケなどのコケ植物は根と葉の区別がありません。雄株と雌株の区別があり,雌株でつくられる胞子でふえています。コケ植物にある根のようなものは仮根といい,からだを支える役割があります。養分や水分の吸収はできません。

4章 動物のなかま分け

(1)動物のなかま
背骨をもつ動物をセキツイ動物といい,魚類,両生類,ハ虫類,鳥類,ほ乳類に分けることができます。また,背骨がない動物を無セキツイ動物といいます。

(2)セキツイ動物の特徴
①魚類
体表はうろこでおおわれ,えら呼吸をします。卵生でふえる変温動物です。産卵数は多いですが,親になる割合は非常に低いです。
②両生類
体表は粘膜でおおわれ,子どもころはえら呼吸,親になると肺呼吸をします。卵生でふえる変温動物です。卵には殻がなく,寒天質のようなもので包まれています。
③ハ虫類
体表はうろこやこうらでおおわれています,肺呼吸をします。卵生でふえる変温動物です。卵は殻でおおわれ,乾燥や外敵から守られています。
➃鳥類
体表は羽毛でおおわれ,肺呼吸をします。卵生でふえる恒温動物です。卵は殻でおおわれ,乾燥や外敵から守られています。
➄ほ乳類
体表は毛でおおわれ,肺呼吸をします。胎生でふえる恒温動物です。
体温がまわりの温度に関係なく一定である動物を恒温動物,まわりの温度によって変わる動物を変温動物といいます。
(3)無セキツイ動物
バッタ,クモ,ムカデ,エビなどの節のある動物を節足動物といいます。体表は外骨格というかたい殻でおおわれています。
貝やイカ,タコなどを軟体動物といいます。内臓が特徴的な外とう膜でおおわれています。

5章 細胞のつくり

(1)細胞のつくり
細胞の大部分は,次に多いのはタンパク質で,その他に無機養分などが含まれています。
観察するには,酢酸カーミン液を使って細胞内の核を赤くそめます。
細胞は丸形の核を中心に細胞質細胞膜におおわれ,外側を細胞壁が囲んでいます。
動物の細胞は細胞質からできていますが,植物の細胞には緑色の葉緑体液胞,外側には細胞壁があります。

(2)細胞のはたらき
①核
1つの細胞に1個ずつ存在し,丸形をしています。酢酸カーミン液によって赤色に染まり,核の中には遺伝子が含まれています。
②細胞質
核のまわりを満たしている細胞として生命活動をしている場所です。
③細胞膜
細胞質の外側の膜で,外部とガス交換や老廃物の排出などをしています。
➃葉緑体
植物細胞だけにある緑色の粒です。光合成をする場所で,二酸化炭素から光エネルギーを使ってでんぷんと酸素を作り出します。
BTB溶液は,酸性で黄色,中性で緑色,アルカリ性で青色に変わります。
光合成で二酸化炭素が使われると,BTB溶液は黄色から青色になります。
二酸化炭素が水にとけると酸性になり,二酸化炭素が減ることでアルカリ性に傾くためです。
※インジゴカーミン液に少量のハイドロサルファイト液を加えて黄色にしたものに,水草を入れて光を当てると青色に変化します。
石灰水に二酸化炭素を通すと白く濁ります。
➄細胞壁
植物細胞だけにあります。丈夫なつくりなので,植物のからだを支えるのに役立っています。

(3)単細胞生物と多細胞生物
アメーバ,ゾウリムシなどのようにからだが1つの細胞でできている生物を単細胞生物といい,2つ以上の細胞でできている生物を多細胞生物といいます。形やはたらきが同じ細胞が集まったものを組織,組織が集まったものを器官,器官が集まって1つの個体ができます。

6章 消化と吸収 入試出題No.1!

(1)食物と歯の特徴
食物が主に植物である動物を草食動物,主に動物である動物を肉食動物といいます。
草食動物は,植物の葉などをかみ切るための門歯とかみ切ったものをすりつぶす臼歯が発達します。それに対して,肉食動物は,肉を引きちぎるための犬歯とかみくだく臼歯が発達します。

(2)食物に含まれる栄養分
食物の中には,炭水化物,脂肪,タンパク質などの栄養分が含まれています。これらの栄養分には炭素が含まれており,有機物と呼ばれています。
①炭水化物
炭水化物の1つであるデンプンは,分解されるとブドウ糖になります。
※食べ物の甘味成分です。
②脂肪
脂肪は,分解されると脂肪酸モノグリセリドになります。
③タンパク質
タンパク質は,分解されるとアミノ酸になります。

(3)消化器官
食物を分解して,からだに吸収しやすい形に変えることを消化といいます。このはたらきを行っている器官をまとめて消化系といいます。消化系は口,食道,胃,小腸,大腸を通って,肛門まで1本の管でつながっているので,これらを消化管といいます。消化管では消化液を出して栄養分を分解します。消化液には消化酵素が含まれており,それぞれ消化する栄養素が決まっています。

(4)消化酵素
消化酵素は体温ぐらい(35~40℃)でよくはたらきます。
①だ液
だ液腺から分泌されただ液にはアミラーゼという消化酵素が含まれています。アミラーゼはデンプンを麦芽糖に変え,最終的にブドウ糖にまで分解されます。
※麦芽糖はブドウ糖2つが結びついた物質
②胃液
胃液にはペプシンという消化酵素が含まれています。ペプシンはタンパク質を小さな分子に分解し,最終的にアミノ酸にまで分解されます。
※最終的にすい液のトリプシンや腸液によってアミノ酸になります。
③胆汁
胆汁は消化酵素を含みませんが,消化酵素のはたらきを助けます。肝臓でつくられた胆汁は,胆のうに蓄えられてから十二指腸に分泌されます。
脂肪は,胆汁の助けを得ながらすい液の消化酵素リパーゼによって脂肪酸モノグリセリドに分解されます。 ※胆汁は胆汁酸と胆汁色素からできています。胆汁色素は赤血球が分解されたものです。
➃すい液
すい液は,デンプン,脂肪,タンパク質の全ての栄養素にはたらきかけます。

(5)消化酵素のはたらきを調べる対照実験
アミラーゼは体温(35~40℃)でよくはたらきます。
 ・ヨウ素液…デンプンに反応して青紫色になります。
 ・ベネジクト液…加熱することで,ブドウ糖などの糖に反応して赤褐色の沈殿ができます。
※ヨウ素液はヨウ素ヨウ化カリウム溶液といいます。

(6)栄養分の吸収
消化された栄養分は小腸から吸収されます。小腸の表面には柔毛とよばれる突起があり,吸収の効率を上げるために表面積が広くなっています。ブドウ糖とアミノ酸は毛細血管から吸収され,脂肪酸とモノグリセリドは柔毛に入ると再び脂肪に合成されてリンパ管に入ります。

(7)肝臓
ヒトの体の中で一番大きい器官です。胆汁をつくって胆のうに蓄え,十二指腸に分泌します。グリコーゲンなどの栄養分の合成や貯蔵をし,必要に応じて使われます。グリコーゲンはブドウ糖から作られ,蓄えることで血糖値を下げます。そして,必要に応じてグルコースに分解して血糖値を上げます。このようにして肝臓は血糖値の調整をしています。
また,アルコールに含まれているエタノールや,アンモニアを毒素の低い尿素に変えます。

7章 血液の循環と排出 入試出題No.2!

(1)心臓のつくり
ヒトの心臓は,にぎりこぶしくらいの大きさの筋肉でできています。心臓は,血液が戻ってくる心房と,血液を送り出す心室に分けられます。
心房と心室は交互に収縮を繰り返し,これを拍動といいます。心房と心室の間には逆流を防ぐためにがあります。

(2)血管のつくり
血管には,心臓から送り出された血液が流れる動脈と,心臓にもどる血液が流れる静脈があります。動脈は血管の壁が厚く,静脈は血管の壁がうすく,ところどころに逆流を防ぐためにがあります。
動脈と静脈の間には毛細血管という毛のように細い血管があります。毛細血管では,組織との間で栄養分と老廃物の交換を行います。

(3)血液の成分
血液は液体成分の血しょうと,固形成分の血球からできています。
①血しょう
血液の液体成分で淡黄色をしています。組織に栄養分を運んだり,組織から二酸化炭素などの不要分を運びます。
赤血球
ヘモグロビンという赤い色素があります。ヘモグロビンは酸素の多いところでは酸素と結びつき,酸素の少ないところでは酸素をはなす性質があります。核のない単細胞です。
白血球
アメーバ状の運動をする核のある細胞です。からだに侵入した異物や細菌から身を守るはたらきをしています。
血小板
出血したときに血液を固まらせるはたらきがあります。

(4)組織液
血しょうの一部が毛細血管からしみ出たものを組織液といいます。組織液は,血液と細胞のなかだちとして重要な役割を果たしています。毛細血管から栄養分や酸素を細胞に送り,細胞からは不要物や二酸化炭素を毛細血管に送っています。
(5)血液の循環
血液は,心臓から肺を通って再び肺にもどる肺循環と,心臓から全身を通って再び心臓にもどる体循環があります。
①肺循環
心臓の右心室肺動脈肺静脈→心臓の左心房
②体循環
心臓の左心室大動脈→からだの各部→大静脈右心房

(6)不要物の排出
からだでできる不要物は主に,二酸化炭素アンモニアです。二酸化炭素はでガス交換をして空気中に排出,アンモニアは毒性があるので肝臓で毒性の弱い尿素にされ,腎臓でこし取られ尿として排出されます。
腎臓は,腰のあたりに左右1つずつあります。腎臓でつくられた尿は,輸尿管を通ってぼうこうへ送られてから尿として排出されます。

8章 呼吸のしくみ 入試出題No.3!

(1)えら呼吸と肺呼吸
魚類と両生類の幼生など,水中で生活する生き物はえらで呼吸をします。魚類は酸素を含んだ水を口に入れてえらから取り入れ,逆に二酸化炭素はえらぶたの後ろから出されます。
ヒトはで呼吸をします。体内に取り入れた空気は,気管気管支を通って肺に入ります。これらをまとめて呼吸器官といいます。肺には肺胞という小さな袋が集まっており,そのまわりには毛細血管が網の目のように囲んでいます。肺胞は表面積を広くして酸素と二酸化炭素のガス交換の効率を上げています。

(2)呼吸運動
肺は,ろっ骨とその間をつなぐ筋肉に囲まれた胸腔内にあります。胸腔には筋肉でできた横隔膜があります。息を吸うと,ろっ骨が上がり,横隔膜が下がります。息をはくと,ろっ骨が下がり,横隔膜が上がります。

(3)細胞の呼吸
細胞では,ブドウ糖などの有機物酸素を使って,二酸化炭素エネルギーを作ります。

(4)その他の呼吸
昆虫などの節足動物気管呼吸を行っています。気管は気門という細い管で,からだのすみずみまで網目状に広がっています。また,特別な呼吸器を持たない,ミミズやクラゲなどの生物は皮膚呼吸をしています。皮膚呼吸は両生類やヒトも行っています。

9章 刺激と反応 入試出題No.4!

(1)感覚器官
目,耳,鼻,舌,皮膚の五感を感じる場所を感覚器官といいます。
①目のつくり
目は光の刺激を受けとる器官です。目の表面には角膜がありレンズを守ります。レンズ(水晶体)は目に入ってきた光を屈折して網膜上に像を結んだり,厚さを変えてピントを合わせます。網膜に伝わった光は倒立像をつくり,視神経を通り大脳に光の情報が伝わります。大脳で正立像になるように処理されます。また,強い光が入ってきた場合,虹彩でその量を調整します。
②目のつき方
ライオンなどの肉食動物は獲物との距離を正確に測るために前方に,シマウマなどの草食動物は外敵を見つけやすいように左右に目がついています。
③耳のつくり
耳は音の刺激を受けとる器官です。外耳,中耳,内耳からできています。耳に入ってきた音は鼓膜で振動させ,鼓膜につながる3つの耳小骨で振動を増やし,うずまき管に伝わります。うずまき管はカタツムリの殻のような形をしていて,ここから聴神経に伝わります。また,耳にはからだの傾きを感知する前庭やからだの回転を感知する半規管があり,姿勢を保つ重要な役割があります。

(2)神経系
感覚器官で受けとった情報は,感覚神経を通って脊髄に伝わります。首より上の器官は直接脳に伝わります。脊髄や脳から出された情報は,運動神経を通って筋肉に伝わります。この神経→脊髄・脳→神経をまとめて神経系といいます。
脳と脊髄をあわせて中枢神経といい,これらにつながる感覚神経と運動神経を末しょう神経といいます。
熱いものがからだに触れると,危険から身を守るために本能的にからだが反応します。これを反射といい,脳を経由せずに無意識に反応します。美味しそうな料理を頭に思い浮かべると口の中にだ液が出てきます。実際には口の中には何もないのに起こるこの現象は古典的条件づけといい,反射とは異なります。
※脊髄は背骨の内側を通っています。

(3)筋肉の運動
筋肉は骨格についている骨格筋,胃や腸のような内臓筋,心臓を包む心臓筋があります。骨格筋は収縮がすばやく収縮力が大きい,内臓筋は収縮はすばやくないが疲れにくい,心臓筋は収縮がすばやく力も大きく疲れにくい性質があります。
骨格筋の両端にはけんと呼ばれる部分があり,関節をはさんで2つの骨格についています。アキレス腱がそれになります。 また,カニなどは筋肉の外に骨格があります。このようにからだの外側に骨格があるつくりを外骨格といい,ヒトのようにからだの内側に骨格があるつくりを内骨格といいます。

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